今年になって、東京へお邪魔する機会が格段に増えた。
コロナ禍どこ吹く風、という感じで、昨年までは年に数回行くか行かないか程度の東京出張が今年は不思議なくらい、「のぞみ号」のお世話になっているお上りさんとはわたしのことだ。
それもこれもO様とのご縁ではじまったプロジェクトあってこそなので、今日はその話を書いておきたい。
出会いのきっかけ
O様こと、世の中の素敵な男性に贈られる形容詞を全て使ってもなお余りある魅力をお持ちの会社役員さんとの出会いは、O様の会社の新規事業のプロジェクトのサポートをさせていただくご縁でお知り合いになることができた。
その方の魅力を語らせようものなら、10,000文字など余裕で超えそうなのだが、そのオーラたるや阪神甲子園球場が揺れる勢いだ。
ダンディでありながら、女性らしい細やかな気配りができる感性もお持ちで、その所作や物腰の柔らかさの中に芯のある受け答えのひとつひとつに学ぶことがあると感じている。
私の短い人生において、あれほどまでにしなやかなバランス感覚を携えてらっしゃる方に正直のところお会いしたことがない。
誰しもがあんな風に歳を重ねたいと羨む存在、それがここでの最も分かりやすい喩えなのかもしれない。
正解など分からない世界で
その方を筆頭に動き出している新規事業のチーム名をここでは「4人カンパニー」としておこう。
「異なる属性の4人がまるでひとつの会社を運営しているようなプロジェクト」というO様のアシスタントさんの一言で生まれたチーム名だ。
日頃からメンバー全員が意見しやすい環境があって、チームの仕事は決まった正解をなぞるような仕事は一切なくて、その都度「最適解」を探すような仕事ばかりである。
正解は都度動きながら考える、よりいいアイデアがあるなら動きながら軌道修正を繰り返していく。
同じような理念と価値観を持っているメンバーだからこそ、自ずと進んでいく方向性も見ている未来も近いのだと誰しもが感じていることだろう。
もちろん自分の行動と発言に責任はつきものだが、与えられた正解をなぞる世界とは対局で創意工夫の余地があって、つまり想像できる100倍ほどやり甲斐があって楽しい。
利他の心
世の中には、他者の成功を快く思わない非合理的な人や常に誰かの足を引っ張っている輩もいる中で、この4人カンパニーは、O様を筆頭に各々がチーム関係性が良くなることや、目の前の人の得になることを考えているような気がしている。
そんなことは決して当たり前ではないし、O様のしなやかに見える裏側で計り知れないお気遣いや努力がチームを熟成させてくれていると思うと有難すぎて私は毎度言葉を失ってしまう。
忖度抜きにお付き合いできる方を仲間と呼んでいいのなら、
たった一度きりの人生、そんな風に思わせてくれる「仲間」と呼ぶべき人たちと同じ時間を共有し、限りある人生を前向きに進めている実感を持たせてくれる「今」に感謝しかない。
実は、今年の春先まで沖縄へ半移住するかたちで、もう一度会社員に戻ろうかと選択に迫られていた。
あの時悩んでいた時間が安く思えるほど、
「あそこでフリーランスをやめていたら、この時間は無かったんだな」と何度も振り返っては思う。
付き合いが深まるにつれて、相手の人となりが分かるにつれて、段々と仕事とプライベートも垣根のないお付き合いをさせてもらっている。
このメンバーでフリートークをしている時は、どこにでも行けそうな気がしてくる。
「相手がこうきたら、こう!」という阿吽は、一朝一夕でできるものではなく、一定の『熟成』を経て今があると思うと、まだ始まったばかりのプロジェクトではあるにせよ半年ほど共に走ってきたからこそだなとジーンとくる。
もしも、この時間に名前をつけるなら…
熟成ワインを形成する過程のように不要なプロセスなどなくて、どの瞬間もチームがより良くなるためには無駄ではないのだと思わせてくれる。
万物はいつか終わりを迎える時や、カタチを変えてしまう時がやってくるからこそ、目の前の相手に出来ることは躊躇わず、余力を残さず、この奇跡とも言える不思議なご縁を一秒でも長く大事に愉しんでいたい。