先日、東京で5年ぶりに大切な友人と再会しました。
その友人とは今から5年近く前にカナダで出会った友人で、半年ほどの短いカナダでの滞在の間に、心許せる大切な信頼関係を築きました。
彼は日系ブラジル人の3世にあたります。
再来月に生まれ故郷のブラジルに帰国するとのことで、
「その前にひと目会いたい」と
今はほとんど使わなくなったメールアドレスに一通のメールを送ってくれたのが今回の再会のきっかけとなりました。
再会まもなくして、杞憂だった5年間のブランクは一瞬で埋まり、とても懐かしい気持ちになりました。
以前から彼の立ち居振る舞いの奥ゆかしいところに日本人以上に日本人さのようなものを感じていたのですが、慣れない日本語に苦労しながらも、日々の激務の合間に日本語や歌舞伎や能などの日本文化も勉強している姿には心を打たれました。
そんな彼がいつも持ち歩いている、
手書きの単語カードを見せてくれたのですが、
その中で
“ 千里の道も一歩から ”
と書かれているページを見せてくれました。
彼が一番好きなことわざだそうです。
忙しない日々に忘れそうになっていたシンプルで最も大切なことを思い出させてくれる時間になりました。
国籍も、生まれ育った環境も、母国語も、性別も異なるはずなのに、
どうしてこんなに分かり合えるんだろう…
ひょっとして遠い昔に出会っているのかな?と以前も感じた不思議な感覚を今回も覚えました。
また時間が経っても私たちの絆は変わらずに続いている、と共通言語である英語以上に大切な笑顔がそう物語ってくれていました。
自身が変化成長していけば、自ずと昔の友人とは合わない部分が出てくる…ということは往々にしてありますが、
一生大事にしたい友人もまたその中にいると彼が気づかせてくれました。
過去のしがらみや未来に対する背伸びをすることなく自分にとって心地よいペースで走った先に、また共に歩める友人も必ずいるのだと。
今回の再会は、自分のコアに気づかせてくれる貴重な時間となりました。
そして、また世界のどこかで再会を楽しみに、私自身も挑戦を続けようと心に誓ったのでした。